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20周年感謝祭を終えて〜心から感謝


旅木感謝祭を無事に終えることができました。
参加してくださった方、本当にありがとうございました。
遠方のため来られない方、来たかったけど、体調が悪くなって来られなかった方から、わざわざメールを頂きました。
ありがとうございました。
昨日は片付けが終わった後、息子と温泉に行って、バタンキューと寝てしまいました。
改めて今、お礼を伝えたいと思います。
旅する木を創業して、20年経ちました。
信じられないですね。
札幌の東区の90坪のタマネギ倉庫で始まりました。
朝、行ったら看板を出して、夕方帰る時、看板をしまう。
大通りから小道に入ったところなので、こんなところに家具屋さんがあるなんて、誰も知る術もないわけで、仕事がないので、事務所を作ったりしていました。
先日、その倉庫の前を通りました。
今はリサイクルショップの倉庫になっていました。事務所はそのまま使われていました。
「ああ、ここから始まったんだな」っとジーンと来ましたね。
仕事がないからぼーっと薪ストーブに当たって、自己啓発系の本を読んでいたものです。
ふと作業着のポケットに手を入れると、紙が入ってる。小学生の娘から。可愛い文字で。
「パパ、いつもお仕事ありがとう」っという手紙と共にマッサージ券が入ってるんです。
泣けましたね。
そんな娘は、息子と一緒に姉弟で今年、工房の一室でお餅屋さんを始めました。
ああ、これが20年か。っと実感しますね。
ここ、当別に工房を移転して17年が経ちます。
こっちに引っ越して来てすぐにノンノを飼い始めました。あんなに俊敏で、キタキツネを追いかけ回していたノンノが、もう走っても僕より遅くなりました。
これが20年か。っと実感しますね。
20年を迎えるにあたり、ずっと書き続けているブログを読み返しました。
ちらほらと昔の自分の写真が出てくるんですね。
髪がふさふさなんですよ。
これが20年か。っと実感しますね。
20年、欠かさずやっていることがあります。
工房に入る時、工房に向かって一礼、神棚にお祈りをして、帰る時、工房に一礼。
なんでも一つのことを1000回やると、その道のプロ、その道で飯を食ってかれるようになるそうです。20年、朝晩やってるので、10000回は超えています。
卸しもせず、下請けもせず、とにかくお客様が偶然、旅する木を見つけてくれて、家具の注文を頂くというスタイルでやってこれたのは、このお陰だなっと思います。
つまり、『神頼みのプロ』ですね。
ここに工房を移転してすぐの頃、そこに立っていたハルニレの木を倒すことになったんです。
立っている木にチェーンソーを入れるとき、僕はどうしても抵抗がある。
「ごめんね」
やがて倒れたハルニレに
「大丈夫。僕が新しい命を吹き込むから」
なんて生意気なことを言っていたんですね。
先日、神社の桜の木を倒すことになりました。
同じように、ごめんなさい。人間は勝手だよねっと思っていました。
ああ、自分、変わってないなんだな。っと思いました。
でも倒れた桜の木に、どうしたい?
君は家具になりたいのかな?
俺にできることはある?
そうしたら、地元の人が、「須田君、神社に立ってた木だから、なんか箸でも作ってほしいな」っと言って来ました。
その時思いました。
「そうか。君はせめて箸になって、地元の人に使ってもらいたいんだね」っと。
木に対する思いは変わらないんだけど、受け止め方は変わって来ているんだな。っと思いました。
戦略も、目標も持たずに、こんなふうに神頼みでやってるわけですから、経営者としては全くもって能力がないわけです。数字も読めませんしね。
そんな僕に若者たちが慕ってついて来てくれます。
彼らには本当に感謝しています。
普段言えないので、改めて、ありがとう。
そして最後に、やっぱり家具を製作させてもらったお客様、応援してくださる方々。
20年、旅する木が続けてこられたのは、支えて下さった皆様のお陰です。
その誰一人、僕の方から営業をして、注文をもらった人はいないと思います。
どこかで旅する木に出会って、来て下さった。
旅する木は、フルオーダーで家具やキッチンを製作しているので、出会いの数だけ家具が生まれます。
出会いの数しか生まれない。
皆様との出会いひとつひとつに心から感謝です。
このように、戦略も持たず、目標も持たず、ただ、導かれるままにやっているので、これから旅する木がどこに向かうのかはわかりません。
でも、これからも毎朝、毎晩、工房に礼と、そして偶然旅する木に出会ってくれたお客様に、精一杯の感謝の気持ちは変わらずに、スタッフみんなで、力と心を合わせて、人を幸せにする旅する木にしていきたいと思っています。
これからもどうぞ旅する木をよろしくお願い致します。
来てくださった方々、本当にありがとうございました。
家具工房旅する木 須田修司





