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今日はマネーゲームから降りてみよう

今、朝5時。病室の窓から札幌の町を見ています。
人が動き出す前の、まだ薄暗い都会の街並みを見ていると、ここから見えるだけで何十万人という人が暮らしていて、これから始まろうとしているそれぞれの物語りがあるんだな。なんて思い浮かべる。

実は今、入院しています。3ヶ月ほど前に指を怪我したのですが、今回は骨の移植手術をすることになり、一昨日、手術をしました。
骨盤から骨を取ったので、歩くと痛い。
歩くと痛いんだけど、歩かなければ痛くないので…。
結局昨日は一日中ベッドに座って、パソコンを広げて、デザインを起こしたり、打ち合わせの資料を作ったりしていました。
入院してまで俺、なにやってんだろう?なんて思ってしまう。

入院することを伝えた人はみんな、「ゆっくりしなさい。ってことでしょ。のんびりしてください。」と言われるのですが、それができないんですよね。
看護師さんたちはとっても忙しそうにしているので、「何か僕にできることありませんか?トイレ掃除でもなんでもやりますよ。」なんて言うと、やっぱり「ゆっくりしてください。」と言われました(笑)。

急にポンッと世の中から放り出されて、何日もなにもしない時間を与えられると、なんか落ち着かなくて、不安になる。
友達の経営者は、不安が原動力だと言う。
時代は進んでいるから、止まっていることは後退だと言う。
多かれ少なかれ、誰もがそんな漠然とした不安を抱えて生きているんだろうな。と思う。

朝7時を回ると、病院の前の道は、札幌の幹線道路なので、ひっきりなしに車が走り始める。通勤で駅に向かう人たちの群衆を見ると、戦士に見えてくる。

みんなが戦っているのだ。
マネーゲームを。
まるで人生の全てが掛かっているが如く。
いつもの僕も、こんな風に戦っているんだな。と思う。
自分ではこのマネーゲームから一線を引いているつもりでいるけど、たった数日、このゲームに参加しないだけで、落ち着かなくなるんだから、やっぱりどっぷりとマネーゲームにはまっているんだろう。

先日、たまたま知ったある動画を見た。
『お金のいらない国』
著者が本を落語にしたもの。

今の社会で暮らしているある男が、お金のない国に迷い込んでしまう。
喫茶店に入っても、レストランに入っても、お金を支払わないシステムに戸惑いながら、その世界を体験していく。
そこではみんなが穏やかに、幸せに、喜びを感じながら人の役に立つ仕事をしている。

お金のない世界に暮らしている住人が言います。
「あなたの国でも、この紙きれや金属を食べたり、直接何かに使ったりしている人はいないわけでしょう。要するにこのお金というものは、物の価値を皆が共通して認識するための物差しでしかないわけです。ですから、例えば今あなたの国で、このお金が一斉にパッと消えてしまったとしても、皆そのまま仕事を続けていけば世の中は回っていくはずなのですよ。」

さらに

「多分、そのお金というものを得ることが仕事の目的だと皆が思っているうちは、あなたの国の、真の意味での進歩はないでしょう。仕事の目的は世の中の役に立つことです。報酬ではありません。報酬を目的にしていると、必ずどこかに歪みが生じてきて、競争社会になります。」

 

僕も、お金は結果であって、目的ではない。と常々思っています。
でも、結局は結果の表現(報酬)はお金にならざるを得ないこの世界では、気持ちの中に占める割合が多い少ないはあるにせよ、お金という報酬が目的になって、マネーゲームに参加することになってしまう。
厄介なのは、まさか自分がそんなゲームに参加していることに気がつかないまま、プレーヤーになっている。だって、この世界のほとんど全ての人が、このゲームの中で生きているのだから。

動画を見ていて気がついことがある。
人間が、人間そのものを信用していないから、お金という物差しが必要なんだ。
あなたと私の間に垣根がなく、『あなたはもう1人の私』というワンネスの世界では、お金という物差しは必要なく、全てのサービスが無料で、全ての暮らしにお金という概念は必要なくなるんだなっと。

ぼんや〜りとそんな世界をイメージすると、そんな世界は幸せだな。と思うんだけど、その世界にたどり着く道のりは遠く、果てしない気持ちにもなる。

そんな風に思いながら眺めていると、
駐車場の車から3歳ほどの子供とお母さんが降りて歩き出した。
お母さんが一歩前。
子供がお母さんに左手を伸ばす。
お母さんは気が付いていない。
お母さん、気づいて!祈りたくなった。
ちょうど大きめの車の影に隠れてしまった。
数秒の空白の後、現れた親子は、手を繋いでいた。

今日は仕事をせず、のんびりと一日過ごしてみよう。と思った。

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