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月が近くに感じる生き方
毎朝届くメルマガに目を通していると、興味深い記事がありました。
2020/5/27のブログで、僕が、実は亀田製菓の社外監査役(?)という記事を書いたのですが、その亀田製菓の『亀田の柿の種』の記事。
亀田の柿の種は、米菓では、日本で一番売れているんです。そのことは知ってたんですけど、今日はすごい情報が。
なんと、1年間に売れる”亀田の柿の種”の柿の種を並べると、月まで往復出来るんだそうです!
今、柿の種の寸法を測りました。
ああ、旅する木には、いつでも柿の種のスタンダードか、梅しそ味のどちらかは常備しているので(笑)。
結構一つ一つ、微妙に寸法が違うんですね。平均すると、大体25mmくらいでした。
地球から月までが、片道380,000kmなんだそうです。往復なので、768,800km。
計算すると、柿の種30,400,000,000個。
う〜ん、数字が並び過ぎてよく判らない。
漢字で書きますね。
304億個!
ちょっと月が遠くなった気がする(笑)。
月までの距離は?
という話題で
もしかして!
とピンと来た人は、相当な つむじ風通信ファン。
そう、2007/10/1 のブログ 『月って意外と近い?』
正解だった方には、何か小物クラフトをプレゼントします!
いや、本当に。
だって13年も前のブログを覚えてくれているってことですから。
遠慮なく、ご連絡くださいね。
僕の旭川での修行時代の工房に、同期のOがいました。
Oは日本だけでなく、世界の山を登る山男。
Oが借りている一軒家には、電気もガスも引いてない。
キャンプ道具で暮らすという、筋金入りの山男。
ある日彼が僕に言います。
「月って意外と近いんだよ。歩いて行こうと思えば行けるんだ。」
?
ですよね。
O曰く
「人の歩く速さは時速4km。1日8時間歩いたら1日32km。月までの距離は約38万kmだから、30年ちょっとで着くんだ。」と。
こんなこと考えたことなかった僕には、Oの時間と距離の感覚が新鮮で衝撃的でした。
もう17,8年前のことなのに、月を見るとたまにOのこの言葉を思い出します。
その時のブログでは、
+++++++ 2007/10/1 のブログ 『月って意外と近い』より ++++++++
「でもさぁ、そう聞くと、月が身近になったのか、かえって遠くなったのかよく解んねえよ!」
と言って笑いました。
今改めて考えると、この会話を聞いて、月が近くに感じるか、より遠くに感じるかって、
その人が歩んできた人生によるんだろうなぁ。と思います。
そして僕は、未だによく解らない‥。
でも、この会話を聞いて、”月が近くに感じる”という生き方をしたいなぁ。と思っています。
+++++++++++++++++++++++++++
と結びました。
そういえば、Oは、何か人生の階段を一つ降りた者が持つ優しさがあった。
多くの人が疑問を持たず、ただそれが幸せへ近道かのように、階段の上を目指す中で、それは、一つの風景として、僕の心に、静かに、しかし強く残った。
Oと僕は、ほぼ同じ時期に旭川の工房を退職し、Oは林業の道を選んで行った。
Oとその話をした日に地球を出発したとすると、もう月まで半分を超えている。
10月31日の深夜に迎える満月は、今年の満月の中で、一番遠く、小さく見えるらしい。
でも、Oよ、君が見せてくれた風景の中で、僕にはちょっとだけ大きな月に見えるよ。