光を感じつつ、今日も歩いて行こう | 札幌のオーダー家具・オーダーキッチンなら家具工房【旅する木】

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光を感じつつ、今日も歩いて行こう

毎朝の犬の散歩は5時台。まだ日の出前。
最近は日の出が遅くなって、一本道を引き返して、西向きに歩き始めている最中。
だから陽が昇り始めたことは、僕と犬たちの影が教えてくれる。
その影が濃くて暗いほど、光の強さが分かる。
影があることで、光の存在を知ることができる。

 

工房に戻ってポストを覗くと、毎週届く定期購読の新聞が入っています。
コーヒーを飲みながら、その新聞を読むのが楽しみの一つ。
その記事に『朝顔のつぼみが開く時』という記事がありました。

大学の研究者の「なぜ朝顔のつぼみは朝開くのか?」という研究について。

朝顔のつぼみが、朝、大きな花を咲かせるためには、夜の冷たい時間と、闇の濃さが必要なんだそう。

夏、家の前に、雑草のように朝顔が咲くのを、写真を撮ったことを思い出しました。
この朝顔たちも、夜の闇を超えることで、可愛い花を咲かせていたんだと、愛おしくなりました。

 

この記事を読んで、ちょっとホッとしたんですよね。
僕は見えない世界のこと、この世界の仕組みについて興味があるので、その手の本も結構読みます。

「波動は似た波動を引き寄せるから、ポジティブなことを引き寄せたかったら、ポジティブな波動を出すこと。ネガティブな思考はネガティブな現実を引き寄せる。」

皆さんも最近よく耳にすると思います、『引き寄せの法則』もその一つ。

中には、何十秒、一定のことを想像すると、宇宙はその現実を作り始める。だから、ネガティブなことを思ってしまったら、すぐに気持ちを切り替えないと…
なんていう人もいる。

 

でも、僕はそんなに簡単に気持ちを切り替えられない。
頭で解っていたって、心はそんなに簡単じゃない。
なので、引き寄せの法則とかって、なんだか強迫観念みたいに感じることがあるんです。

 

だから、朝顔が光や暖かさではなく、闇の濃さや、冷たさを感じ、そこを通り抜けることで、大輪の花を咲かせるというのは、少しほっとする。
いつでも、どんな時も前向きで、明るさと希望だけを見つめていようとしなくてもいい。時には闇の中に心を沈めて、暗闇をしっかりと見つめて、それから希望を握りしめることができるんだと。

 

さらにその記事には、こんなことが書かれてありました。

「喜びで人間の細胞は活性化されるけれど、深く嘆き哀しむことによっても、同じ反応が見られた。」

哀しみを抱きしめ、哀しみの底に沈むことは、人間の細胞を活性化させ、自然治癒力を高めるというのです。

 

僕は、希望を持って、喜びの中にいたいと思う。そして、明るく生きたいと思う。だけど、生きていれば、時に哀しいこともある。絶望や、無力感を感じることもある。でも、そこから逃げる必要はない。
心の中の暗さを見つめ、暗闇に沈んで、闇の底に足が着いてから、底をしっかりと蹴って、上がっていけばよい。
時には、そういう時間も必要なのだ。
そんなことを思いました。

 

僕の前にある僕の影は、僕の後ろに大きな光があるから。

その光を感じつつ、今日も歩いて行こう。

 

 

お誕生日、おめでとう。あなたが生まれてきてくれて嬉しいです。