［T-desk］はこうして生まれました

　お子さまが、小学１年生になったということで、学童机を探していたのですが、
なかなか気に入ったものが見つからなくて、
『旅する木』のＨＰにたどり着き、連絡を頂き、工房を訪ねて下さいました。
　お話しをしてみると、ビックリするくらい、ご主人と趣味趣向が一致し、ご縁を感じました。
ご主人も星野道夫氏が好きで、『旅する木』の由来などの話で最初の打ち合わせは終わってしまいました。
　ご主人は、しっかりとしたライフイメージを持っており、建物も、家具も、それに合うスタイルということで、
ご主人のイメージされているものを、そのまま形にしたもので、新鮮さと面白さを感じながら製作させて頂きました。
製作中も何度かお子さまを連れて工房へ遊びに来て下さり、製作過程を楽しんでおられました。
　作品は、子供っぽ過ぎず、かといってツンとして表情が無いものにならないように心がけ、
ツマミ（取っ手）も既製品でなく、手作りで削り出して作りました。
非常に素朴で、愛嬌があり、デザイン、強度、共に100年後も愛され使われているんだろうなぁ。
と予感させるものに仕上がりました。
　最初、ブックスタンドも製作する予定だったのですが、ご主人が木と、作ることがお好きな方で、
しかも木工用機械も扱った経験があるということだったので、暇を見つけては工房に来て、サポートしながら、
ご自分で製作してもらうことになりました。
　”世界に一つだけの自分の木の机”、そして「この部分はお父さんが作ったんだよ。」というものに触れて
育つということは、どこかできっと心に残るのではないかと思うのです。
　納品の時、ご主人、奥様共に、「子供に使わせるのはもったいないから、しばらく１階に置いておこうかしら。」
と喜んでくれました。いつになるか判りませんが、ブックスタンドがついて、本当に完成する日が楽しみです。
ありがとうございました。